3月25日に行われた2160ジーエヌアイグループの第20期定時株主総会に行って来たので、その感想。
今回はコロナによる人数制限があったので、席の間隔も広くいつもより閑散としてた。
そしてイン・ルオ社長もリモートでの出席。
代わりにトーマスCFOが議長になっての進行だった。
質疑応答の内容は(聞き間違い書き間違いがあるかも知れないので注意!!)
・米国F351の適応症をKOLに相談中。治験の手順はCROに相談中。これらが決定したらFDAに相談する。小規模な2相を想定してた。それをみて独自で治験継続か、パートナーか含めて全ての選択肢を検討。
・北京コンチネントのIPOについては21年2Qに申請、秋頃レビュー、22年初旬にIPOを想定。想定する時価総額については時期尚早。出資比率について北京コンチネントは重要な企業なので可能な限り支配権を持ちたい。
・工場の建設は進行中。F351とアイスーの生産機器は一部重複して使えるが全てではない。大部分は夏の終わりに完了。すべて終わるのは今年末頃予定。
・中国FDAから画期的治療薬の指定、F351が重要であることが認められた。いつでもFDAに相談出来るようになった。申請などがスピーディに進んで行く。
・肝硬変は肝線維症の一つのステージ。中国FDAがどの適応症が適切と考えているか見極める。
・配当について、バイオ企業の最善の投資は研究開発費。配当の計画は無い。カルジェンに投資をする方が配当するより高いリターンが見込める。現在利益が出ているが、利益と研究開発費のバランスをとる努力している。現在の利益は配当を出すほどでは無い。
・定款のヘルスケア事業は既存事業とシナジーがある包括的な意味。これについて増資は考えてない。AIはイン・ルオ社長が興味を持っている。AI診断に投資をしておりシナジーを検討しているが、出資比率は10%未満。定款変更はチャンスが出たときにタイムリーに追求できるように。中核的ビジネスでは無い。
・カルジェンは投資の成功例。多くのニュースがTPDについて流れてるが、早期に投資をした判断が正しかったことが示されてる。多くの疾患領域、個々の疾患領域に多くの標的が存在。競合でなく新しい機会がある。カルジェンの優位性は米国のサイエンスと中国のスケール・スピード・コスト構造。これは他の会社に持ち合わせてないもの。比較的すぐに投資の結果がパイプラインの中に見えてくる。
感想としては、米国はP2aを自社で検討か。中国人を対象したB型肝炎による線維症だけでは判断が難しいのかな?欧米人を対象としたNASHやアルコール性肝炎の線維症を対象にしたデータが必要なのかなと思った。
P2aだとAkeroが2019年7月2日から80人、16週の治験を開始してir.akerotx.com
2020年6月30日に結果を出してる。
開始してから1年くらい掛かるとみると、米国の進捗はまだまだ掛かりそう。
まぁ、これみたいに二重盲検試験にするかどうかすら分からないから何とも言えない部分もあるけど。
F351については、工場建設中。アイスーに生産機器を完全に使い回せないってことはF351の進捗に自信があるのかな。
肝硬変について線維症の一つのステージと説明したことが気に掛かる。肝硬変だけで無く線維症も一緒に早期条件付き承認見込めるのか、それとも肝硬変だけ特別に早期条件付き承認狙った当てが外れたのか。工場の件と合わせて前者と考えたいけど。
カルジェンについては文字だと分かりづらいが話を聞いていてイン・ルオ社長が力を入れてると感じた。確かに最近TPDのニュースは増えてるように感じてて、ラクオリアからはレッドオーシャンと言われたりしたけど、そんなことは全然気にしていないよう。カルジェンは学会に呼ばれることも多いし先行してるってのもあるのかも知れない。比較的すぐ結果が見えるってのはINDのことかな。
最後に、今回の総会はコロナの影響かトーマスCFOの方針か分からなかったけど時間が短かったね。イン・ルオ社長が議長の時は質疑応答時間をもっと取ってた印象だった。質問したかったが指名されなかったのは残念。
米国がマダマダ掛かりそうなのは残念だったけど、ジーエヌアイの魅力は着実に進捗していくところでもあるので、これからも期待。
とりあえず目先の進捗はCDEのクラス2会議だと思うので、その結果を楽しみにしとく。それで中国の今後の進め方も分かるだろうしね。