決算について
2020年本決算も好調で増収増益。特に親会社利益が一気に増えた。
ただ、残念ながら売上100億円には届かず。
経常利益が2年で25億以上もしくは売上が1年で100億以上の要件を満たせず、
残念ながらプライム市場はお預け。
PTSの急落もそれが反映されたかな?
単期でみると税引前利益が2019年より減少。
営業利益が107%の伸びに対して税引前利益が急減してるが
金融費用のお知らせに出てるCullgenの支払利息4億の影響かな。
Cullgenの開発費が増大しているのが分かる。それに伴う増資については後ほど。
今期予想は売上増ながら開発費の増大で利益は縮小の予想。
Cullgenの開発費に10億必要とのこと。
研究が進展して治験許可申請の目途が立ったのだろう。
企業価値が増大して北京コンチネントに続いてCallgenの上場も見えてくるかな?
研究開発費が掛かるのは将来のために仕方ない。今までなら赤字だったのが黒字で納まるようになったのは成長の証だろう。
あと、来期予想ははF351の提携があれば、契約金なんかで大きく変わるだろうから、あくまで何もなければの数字とみてる。
セグメント別だとBABの4Qは売上を大きく伸ばした。米国のコロナの影響が一時期より落ち着いてきたのかな。
「高齢化による整形外科需要の高まりが顕著である中国市場においても実施して参ります」
とあるので中国への進出を期待。
せっかく築いた中国の営業網を活かして欲しい。
増資について
第46回、第47回、第48回の三回に分けての増資。
今月にCullgenが5000万ドル増資する(シリーズB?)のに伴ったもの。
……今月ってかなり慌ただしい。
まず、行使価格については第46回、第48回は2306円と2998円でそれぞれ固定。
第47回は上下に修正付き。
ただ、良くある当日の終値の90%の額というモノで無く、先立つ10連続取引日の安値の90%ってことだから、
当日の終値に連動するなら空売りしまくれば良いだけだが、
10日間のうちの安値を下回る訳にはいかないので、単純に空売りしまくると買い戻せない恐れがある。
そして前回と違い週ごとで、さらに上方にも価格修正がある。
どういう風に行使していくのか興味がある。
引受先のCVIは第46回、第48回の固定の行使価格から見てジーエヌアイの株価を評価してるとは思う。
そもそも株価が4000円の時に前回の新株予約権を行使してないしね。
次に、資金の使い道については第46回、第47回はCullgen増資に際してCallgenの支配権を維持するために、第48回は研究開発費に使用。
第46回、第47回に関してオプション契約があり、CVIからのCullgenの株式を引き取ることが出来る。
今月のCullgenの5000万ドルの増資でジーエヌアイの持分は29.5%になるが、オプション行使により持分を回復する。
現在ジーエヌアイの持分が36.43%。ジーエヌアイが1000万ドル、CVIが1200万ドル、その他を入れて全部で5000万ドルの増資後の持分が29.5%だと、
Cullgenは6854万ドル(うちジーエヌアイは2497万ドルで36.43%)から11845万ドル(うちジーエヌアイは3497万ドルで29.5%)の規模になるってことかな。
CVIの持分を買い戻すとジーエヌアイが3497+1200=4697万ドルになって39.65%
あとはジーエヌアイが持っているCullgenの新株予約権がどれくらい残っているかは分からないけど、
将来にわたりCullgenの支配権の目途がたってるなら嬉しいこと。
(昨年の総会の時点で34%を持っていたが、新株予約権を入れると40%を越えるという社長の発言あり。
但し現時点でも34%から36.43%になっているので既に行使している可能性もある。
持分が変動しているってことは今回明らかになった以外にも増資等をしているんだろうし正確なところは分からない。)
第48回の研究開発目的については率直に思ったのはせっかく増資するならついでにやっとけって思ったのかなってこと。
ま、Cullgenのおかげで他の研究開発費にしわ寄せが来たのかも。
最後にPDFの3.(3).③の内容
本件買取契約に基づき、第47回新株予約権の行使が可能となる期間は、当社が割当予定先に指示することができるとされています。
具体的には、まず、本件買取契約に基づき、第47回新株予約権の割当日において、
当社は当該割当日から第47回新株予約権の行使期間の末日までの間、割当予定先が全ての第47回新株予約権を行使することができない旨の指示を行ったものとみなされます。
その後、当社はその裁量により、第47回新株予約権発行要項に定める行使価額の修正日(毎週木曜日)に割当予定先に対して通知をすることにより、
第47回新株予約権の行使が可能となる期間及び行使が可能となる新株予約権の個数について、
上記指示を変更する旨の指示を割当予定先に対して行うことができます。
したがって、第47回新株予約権はCullgen株式の購入資金を必要とする場合のみ行使され、資金需要を伴わない希薄化を極力防ぐことができます。
なお、上記の指示がなされた場合は、その旨を速やかに開示いたします。
これは単に週ごとに価格が修正されるのを意味してるのか、それともジーエヌアイ側でCallgenの持分が欲しいとき=増資や上場のときに限って行使できるように制限が出来るのか?
おわりに
ジーエヌアイ自体の成長は疑いない。
Cullgenの支配権も何とか維持できている。
これから研究開発費は上げって行くだろうけど、それ以上にCallgenの企業価値も上がるだろう。INDもあるだろうしね。
何より今年は(今年も?)F351の進捗が楽しみ。
中国の条件付き早期承認は認められるか?米国の提携は?
エキサイティングな年になりそう。
2021.3.13追記
決算の訂正が発表されたので記録
感想は