昨年、楽天全米とSBI・V・全米の乖離について検証したが
一年経ったので母数を増やして再検証。
ついでに楽天全米に係わると思われた為替と乖離の関係についても検証した。
①株価と乖離の関係
VTI(円換算)の前日比と基準価額の前日比の差を一日ごとに比較。
VTIの動きが大きければ、乖離も多くなるかを判断。
SBI・V・全米設定日翌日(2021年6月30日)から2023年9月15日
縦軸が乖離率。横軸がVTIの前日比。
昨年と傾向は変わらず。
VTIが前日比でプラスになればなるほどマイナス乖離。
マイナスになればなるほどプラス乖離。
楽天全米に比べてSBI・V・全米の方が影響が大きい。
設定日からだと設定直後、純資産総額が少ない頃の影響があるかも知れないので
直近一年でも比較してみた。
2022年9月15日から2023年9月15日
傾向は変わらず。
結論として
株価が上げればマイナス乖離、下がればプラス乖離する。
株価の動きに対してSBI・V・全米の方が楽天全米よりブレが大きい。
ということが分かった。
②為替と乖離の関係
次に、傾向として感じていた楽天全米は円安ならマイナス乖離、円高ならプラス乖離というのが本当かを検証。こちらも同じく2パターン。
SBI・V・全米設定日翌日(2021年6月30日)から2023年9月15日
2022年9月15日から2023年9月15日
縦軸が乖離率。横軸は右が円安、左が円高。
SBI・V・全米は為替にかかわらず満遍なく散らばっているようなイメージ。
一方、楽天全米は以前から感じていた通り、円安でマイナス乖離、円高でプラス乖離となる傾向があるように見える。
そして楽天全米がこのような傾向があるのは先物を使っていることが原因かなと思っている。
①の株価との関係と②の為替との関係をまとめると
楽天全米は株価の影響は少ないが為替の影響が大きい。
逆にSBI・V・全米は、為替の影響は少ないが株価の影響が大きい。
と思う。
VTI(円換算)がマイナスの際は円高の影響があり、VTI(円換算)がプラスの際は円安の影響があることも多いと思うので、
楽天全米の株価との関係の近似曲線は、為替との関係が影響して、
SBI・V・全米の為替との関係の近似曲線は、株価との関係が影響して描かれてるのではないかと思う。
まとめ
結論として株価と乖離の関係は傾向として昨年と変わらず。
直近一年でも変わらないと言うことは、SBI・V・全米が株価の影響を受けやすいのはファンドの性格なのだろう。
今回新たに検証した為替と乖離の関係は、今まで感じていた通り、楽天全米に影響が大きいことが分かった。
①で検証した株価と乖離の関係でブレが少ない方が、指数に忠実に連動できて良いファンドだと思うので、現在のところ楽天全米が良いのかと思う。
今後も円安が続く、これから株安になると考え、SBI・V・全米にしてプラス乖離を狙うというようにアクティブに考える人なら、市況に応じてファンドを切り替えていくのも、それはそれで楽しいと思う。
ただ、9月15日にeMaxisSlim全米が新たに設定されたのでETF買うだけファンドでなく、そちらに行った方がという考えも、、、